家紋とは?-着物の家紋の入れ方
家紋がなんのためについているかご存知ですか?
新郎の家の家紋をつけなくてはならないのか、
新婦の家に代々ある家紋がついてるものを着るのか
そもそもうちに家紋なんてないよ
などの疑問がたくさんあると思います。
今回はそんな疑問を老舗呉服屋のタガヤがお答えしたいと思います。
1.家紋とは何か
家紋とはその家のしるしとして定まる紋であり、日本固有の文化です。
結婚式で着物で行った時に、男の人の着物に付いている模様というのが身近ではないでしょうか。
またお葬式などでも使われていますね。
一番身近なのはやはり水戸黄門の紋所ではないでしょうか。
これらの家紋は古くから自分の家柄や地位などを表すために使われています。
しかし現在は自分の家の家紋を知らない、
家紋って戦国武将特有のものではないかと思う人も少なからずいる時代です。
そこで家紋がどのように発展してきたのか振り返ってみましょう。
①家紋のはじまり
家紋は公家社会で発生します。
公家の家紋は平安時代の後期に生まれ、牛車(ぎっしゃ)に描かれていた文様や着物に描かれていた文様、
好きな模様を家紋にしたという説があります。
武家の場合は戦のときの旗印、鎧などの模様、好きな模様を家紋にしたなどの説があります。
武家の戦が頻繁に起こるにつれて発展していきます。
昔から目印としていたものや好きなものを家紋としたようです。
②家紋の歴史
鎌倉時代に戦乱が相次ぎ、
敵味方を見極めるためや家柄を誇示するため
武家の家紋は旗や幕によく用いられるようになります。
段々と武士はみな自分の家紋を持つようになり、全国的に用いられるようになりました。
家紋は旗のみではなく、兜や鎧などにも付けられました。
さらに室町時代になり、戦乱が激しくなるにつれて馬印などいたるところにつけられるようになりました。
長い戦乱が江戸時代に終わり平和が訪れると家紋も戦時的な使用から平和的な使用に変わりました。
この時代に今現在も伝わる大切な時に着る服に家紋をつけるという文化が定着します。
しばらくすると家紋も儀礼的・社交的な意味から装飾用に用いられるようになりました。
庶民においても武家の紋を真似たり自分の好みの紋を作ったりしたので奇抜な紋ができ、
紋の数も著しく増加しました。
明治時代になると太平洋戦争が終わり新憲法ができ、
家族制度が廃止されたことにより家柄があまり重要ではなくなり家紋は衰退していきます。
そのなごりで今も礼服や結婚式の着物には家紋をつける文化があるのです。
③紋はどこに入っているの?
みなさんは紋がどこに入っているか知っていますか?
実は着物の格式や種類によって紋の数が違うのです。
今回は5つ紋の位置について取り上げたいと思います。
1つ目は大きく背中に、2つ目と3つ目はそでの後ろ側に、4つ目と5つ目は肩の前側についています。
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2.家紋の種類
現在家紋の種類は数千から一万ほどあるといわれ、同じ植物などでもデザインのバリエーションは豊富です!
①女紋と男紋
家紋には女紋と男紋があるのをご存知ですか?
男性の方専用、女性の方専用というわけではないのですが実は二種類家紋はあるのです。
女紋は外側に丸がありません。
それにたいして男紋は家紋の外側をまるで囲ってあります。
3.家紋がない、レンタル着物に家紋を入れたい場合
家紋がないけど家紋がついている着物を着たい、
家紋はあるけれども、家紋つきの着物がないという方でも大丈夫です。
①レンタル着物に家紋をつけるには!
結婚式などで着物はレンタルしたいけども家紋も入れたいという方もいらっしゃいますよね。
TAGAYAでは有料となりますが、5,000~8,000円(税別)で家紋を入れることが可能です。
家紋は様々ですので、まずはご相談からよろしくお願いします!
4.終わりに
いかがでしたか?
家紋は今はすごく重要視されているわけではありませんが、まだまだ結婚式などの行事には使われています。
ほとんど着物にしか使われなくなりましたがこうした文化を絶やさず大切にしていきたいですね!
ぜひ結婚式の際には家紋がついている着物を着てみてはいかがでしょうか?