和装の心得〜ゲストを魅了する優雅な所作〜
和装を着ている際の所作は、普段洋服の私たちにとってはあまり馴染みが無いかもしれません。
ですが、ほんの少しの意識だけで、着物姿が一段と素敵に見える所作があるんです。
今回は、和装を着ている時の基本の所作やしぐさについてご紹介いたします!
目次
和装の所作①立ち方
新婦様*つま先を揃え前重心に
背筋がまっすぐになるのを意識して姿勢良く立ち、あごを引いて首を長くし、
内股気味につま先を揃えます。
かつらを付けている場合は、かつらの重みで体が後ろに傾きやすくなるので、
前重心を意識するとちょうど良いバランスになります。
小物類を持つ場合は、指先をすっと伸ばすように持つときれいです。
新郎様*あごを引いて堂々と
足を肩幅に開き、あごを引き胸を張って堂々と凛々しく立ちます。
手は軽く握り、親指は隠さないようにします。
お二人で並んで立つ場合
お二人並んで立つ場合は、お互い少し内向きになるよう「ハの字型」を意識して立ちます。
ご新婦様のお衣装、白無垢や色打掛は左側の柄が華やかに作られているので
衣装を美しくみせるという意味合いでも内向きに立って頂くのがきれいです。
和装の所作②座り方
新婦様*浅めに座り袖口にもご注意を
前のめりにならない程度に浅く座り、背もたれに帯があたらないようにします。
両足は、体の中央で揃えて軽く後ろに引きます。
特に注意が必要なのは、食事の時です!
右手で食事をする際は、右の袖口に左手を添えると、
袖を汚したりめくれて腕がむき出しになったりすることを防ぎ、しぐさも美しく見えます。
新郎様*深めに座り足を広めに開く
椅子にやや深めに腰掛け、つま先を「八の字」に開き座ります。
下腹部に力を入れて背筋を真っ直ぐに伸ばして、ひざや足は閉じないようにします。
和装の所作③歩き方
新婦様*内股ですり足に
ゆっくりすり足で体を大きく揺らさず、内股、小さい歩幅で歩きます。
ひざを曲げると重たい着物でもバランスがとりやすくなります。
目線は自分の足元に行きがちですが、
3メートル先の地面に視線を向けると程よく伏目がちになり、美しく見えます*
また、裾が長い花嫁衣装の場合は、裾を引きずらないよう、
自分で褄(「つま」と呼ばれる着物の前の部分)を持つことがありますが、
その際の指先もすっと伸ばすようにするときれいです。
新郎様*目線を定め堂々と
視線は真っ直ぐ前を向き、ゆっくりと歩きます。
凛々しいイメージを持って堂々とした立ち居振る舞いがポイントです!
お二人で歩く場合
ドレスでは、腕を組んで新郎様がエスコートしますが、和装ではお二人で横に並ばずに、
新郎様は新婦様の半歩〜1歩前を歩きます。
新婦様は、新郎様の紋服の背中にある家紋の下あたりを見るようにすると、首筋が伸びて美しい姿勢になります。
この時、くれぐれも新婦様をおいて早足で歩いて行くことのないよう、
新郎様は常に後ろの新婦様にも気にしながら歩きましょう。
和装ならではの優雅さを意識した所作を
細かいポイントがたくさんあり、一つ一つのことを気にしすぎるのも大変ですよね。
一番大切なのは、「ゆっくりと優雅に」立ち居振る舞うこと!
お二人の魅力がぐっと引き出され、和装ならではの凛とした雰囲気も演出できるかと思います。
いかがでしたか。
和装は、洋装と違いなかなか着る機会が少なく、所作やしぐさについても独特ですよね。
当日や前撮りなどで和装を着られる際は、事前に足袋や草履を履いて歩いてみたり、
浴衣を着るなどして、所作についてのイメージもふくらませると良いかもしれませんね。
今回ご紹介した内容もぜひ参考にしてみてください。
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着物での振舞い方